弱った肝臓を強化!
肝臓
現代医学での肝臓の働きには主に3つあります。
代謝 ・・・ 糖・たんぱく・脂肪を体に使えるように変化し、供給する
解毒 ・・・ アルコール、薬、老廃物が体に影響しないように無毒化する
胆汁の生成・分泌 ・・・ 胆汁は脂肪の消化・吸収を助ける
肝臓は「沈黙の臓器」ともいわれ、分からないうちに症状が進んでいることがあります。気付いたら肝硬変とか、肝がんとかという話はよく聞きますね。
最近、疲れやすいとか疲れが取れないとか症状があるときは検査をするとよいでしょう。
肝虚証
東洋医学では肝の経絡と肝臓が共に作用し合って働いているとみます。
経絡治療では肝に異常がある場合は肝虚とか肝実という言葉をつかいます。
一般の方は肝虚?肝実?と頭の中に?マークが浮かぶでしょう。
肝虚とは肝の経絡の歪みまたは肝臓の働きの低下を意味します。
肝実とは肝の経絡の流れの滞りまたは肝臓の機能亢進を意味します。
肝虚ではどんな症状があるか挙げてみましょう。
頭重、眼疾患、腰痛、股関節痛、膝痛、肝疾患、泌尿生殖器疾患、イライラなどがありますが、臨床では肌荒れやシミなどの肌トラブルもあります。
肝実ではどうでしょう。
私の経験では肝実になると肺や脾に影響を与えるようです。鼻づまりや下痢、あとは怒りっぽくなるなどです。ニュースなどで見聞きするキレて事件を起こす人は肝実ではないかと推測します。
私自身の事なのですが、季節の変わり目になるとよく鼻づまりを起こします。昨年の3月頃だったと思うのですが就寝後1時間ころに鼻が詰まって目が覚めたのです。いつもどおり右の鼻が詰まって横を向いたり、鼻をかんだりしたのですが改善しません。ここは鍼灸治療を試す機会だと思い自分自身に鍼をしていました。
脈を診ると肺虚肝実という脈でした。こういうときは肺と脾のツボを補って肝のツボを瀉(しゃ)します。
ここでまた一般の人には補う?、瀉(しゃ)す?とまたまた?マークが浮かぶでしょう。
補うとは足らないもを足してあげる、瀉(しゃ)すとは余っているものを取り除いてあげるということです。
そのときはまず太淵と太白を補ったのですがほんのわずかに鼻づまりが改善した程度でした。
その後、肝のツボで曲泉というツボを瀉(しゃ)したらその瞬間に右の鼻がスーッと通ったのです!いやー、この時は嬉しかったです。自分自身の鼻が通ったのもですが、鼻づまりで困っている方の役に立てるという思いもあったからです。
どんな症状でもそうなのですが、同じ症状でも人によって証が違うこともあるので、人によっては別のツボを使うこともあります。
肝臓を強化するには精神状態または食べ物も不可欠です。
続きは肝臓、強化!その2で・・・